なるほどと思える言葉である。本当にそうなのかは疑問が残るが、とりあえずなるほどである。
▼「もうすぐ戦いが始まる。ろくでもない戦いだが、それだけに勝たなくては 意味がない。勝つための計算はしてあるから、無理をせず、気楽にやってくれ。 かかっているものは、たかだか国家の存亡だ。個人の自由と権利に比べれば たいした価値のあるものじゃない……それでは、みんな、そろそろ始めると しようか」(ドーリア星域の会戦にさきだってヤンが述べた言葉)
確かにその通りかもしれないけれど、そこまで言い切ってしまうのはすごいと思う。 いずれにせよ理想論に過ぎないが、日本の政治家もこれくらい言い切ってしまうと 頼もしいのだが。
▼「死ぬ覚悟があれば、どんな愚かなこと、どんなひどいことをやってもいいと いうの?暴力によって自ら信じる正義を他人に強制する人間は後をたたないわ。」 (ジェシカ・エドワーズがクーデター派の大佐の「死ぬ覚悟もないくせにでかい口を 叩くな」の弁に対して言った言葉)
「死ぬ覚悟」は単に「覚悟」と読み替えてもいいと思う。そう読めばこれは「他人の迷惑を顧みずに自分が信じたことはやり遂げればいい」という命題に疑問を投げかけるものではないだろうか。ちなみにこの後ジェシカは殺されちゃうんだよね。とっても悲しい。; _ ;
▼「ユリアン、軍隊は道具にすぎない。それも、ない方がいい道具だ。 そのことを覚えておいて、その上でなるべく無害な道具になれるといいね」
ヤンは別のシーンで「軍隊は本質的に解放の手段としての暴力ではなくて、支配・抑圧のための暴力だ」と断定してます。それを踏まえての言と受けていいだろう。もっとも軍隊は維持するだけでタダ飯を食うわけだから、余分な軍備はラインハルト調にいえば「無益だけならともかく、有害ときては遇する方法を知らなんな」ということになるだろう。